お知らせ
2023年2月14日

「自社内完結」スピーディーな節電取り組み6ヶ月でCO2排出量86.9t減へ

薄膜パターニング技術を駆使した技術で未来を拓く電子部品加工会社の株式会社厚木ミクロ(代表取締役社長:上田康彦、本社:神奈川県厚木市長谷、以下厚木ミクロ)は、工場内クリーンルーム夜間の外気取り入れ量制御を中心とした施策により2022年8月~2023年1月の6ヶ月間でCO2排出量86.9t減(前年度同月比)に成功いたしました。厚木ミクロでは、今後もエネルギー使用量の効率化を図り、カーボンニュートラル実現へ貢献することを目指して参ります。

2022年6月、電気料金が過去最高へ

電気料金が昨年の1.5倍を示し、社内のユーティリティプロフェッショナルチームが先導して社員

総出の節電対策を開始いたしました。まずは、2017年1月に行った社内電力使用率を参照し、工場内のエアコン電力使用量全体の約4割を占めていることを確認しました。

エアコンの使用電力量が多い理由として、CR(クリーンルーム、以下CR)内を陽圧にするためO.A(アウトエア:外気取り入れ)と排気が夏期・冬期のエアコン負荷を高めていることと仮定しました。そして、製造装置が停止している夜間はO.Aと排気を積極的に抑えて、エアコン負荷を取り除くことで電気使用量を抑える案を打ち出しました。

電力利用率
エアコン負荷イメージ

社内全体での節電対策

夜間のO.Aユニット送風ファン運用台数を減らし、無空調の外気を66%カットし、排気装置の送風Fanの電源をOFF。エアコン負荷を抑えつつ、給排気の収支を計算し、外気取り入れ量を減らしても陽圧を維持するようにしました。毎日1台1台O.Aユニット送風ファンのスイッチをOFFにする作業が増加したため、O.Aユニット送風ファンの一括制御装置を製作し、一度に13台のO.Aユニット送風ファンを停止できるようにしました。熱排気装置、排気ダクトの送風機もスイッチをOFFにするように各課の退勤時の締め作業を更新。社員全体で節電対策に取り組むようにしました。

7月から1月の6ヶ月間で電気使用量15%減、CO2排出量86.9t減へ

電気使用量減

CR内エアコン負荷軽減対策の他にも、事務棟エアコン温度設定の管理・稼働台数の削減、作業に影響が出ない範囲での工場内LED照明の取り外し(70~80本)、こまめな消灯などコツコツと抜かり無い努力を実行いたしました。
結果、8月-1月期前年度より電気使用量15%減、ピーク時には約30%もの使用量を減らすことに成功いたしました。これはCO2排出量をおよそ86.9t減らした計算になります(環境省平成29年発表「電気事業者別排出係数一覧」を元に算出)。

一般家庭の1世帯の電気使用におけるCO2排出量およそ48年分に匹敵します。

今後は別エリアのCR内エアコン節電対策も

排気ダクトのダンパ開閉作業
排気ダクトのダンパ開閉作業
CR空調機の設定変更作業
CR空調機の設定変更作業

あえて外部へ頼ることはせず、社内のことを知り尽くしているからこその高い機動力と、社員同士の連携で外部発注することなく、スピーディーな節電対策が実現いたしました。

今回、意外にも酷暑・厳冬ピーク時よりも、外気温と室温が近い中間期の方がエアコン節電対策の効果が大きいこともわかってきました。今後は、現在手動となっているスイッチのON/OFFを半自動へ切り替え人的負担を減らしていくことや、今回の結果を発展させ、より慎重な温度・湿度管理が要求されるCRエリアの節電対策を課題として、取り組んでいく予定です。

株式会社厚木ミクロについて

厚木ミクロ 社屋

株式会社厚木ミクロは、神奈川県厚木市に拠点を置く「世の中にまだないものをつくる」開発者集団です。

1987年の設立以来、フォトリソグラフィーとエッチングという基礎技術による薄膜エッチングで、液晶ディスプレー、プラズマパネル、電子ペーパー、スマートフォン、有機EL……時代を代表する画期的な製品の開発に、技術パートナーとして参画してきました。2002年にISO9001、2008年にISO14001を認証取得しています。株式会社厚木ミクロは、品質・環境基本理念に基づき地域社会やお客様と共に電子と光の世界を構築し、情報コミュニケーションの未来に貢献します。

本件に関するお問い合わせ先

広報担当: 中村/村井(真)/出縄
E-mail:press@at-micro.co.jp

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